【西会津町のおいしいもの紹介】
料理、とくに和食を美味しくする決め手はダシですね。椎茸を乾燥させ、細かい粉にした椎茸粉。「どんなものにも、これをさっとかければ和食に変わる?!」という魔法の粉のような商品が福島県西会津町から届きました。
この椎茸粉を製造販売しているのは、富士ソフト企画株式会社会津営業所。
じつは、全国キノコ食味&形コンテストで2年連続日本一に輝いた椎茸を育て、kura-cafeに何度も足を運んでいただいている高久一志さんが、ゼネラルマイスターとして椎茸の育成、商品開発にも携わっています。
「10年後を見据えた商品なんです」と高久さん。
「乾燥シイタケを簡単においしく食べられる商品がほしい」というお客様の声をもとに、さっと溶けてすぐに和食の旨みが出るパウダーを作ろうと思ったそうです。団塊世代が流動食を食べるようになる10年後を意識して。
封を開けて驚いたのは、香りの良さ。椎茸のほのかな香りがしますが、実際に食品にかけると椎茸のえぐみは全く感じられません。
えぐみが無い理由は?
通常市場に出回っている椎茸は約4か月かけて育てられますが、西会津町の日本一椎茸は、約8か月かけてゆっくり培養します。ストレスがかかっていないためえぐみが少ないのだそうです。「人間といっしょですね」と高久さん。
いくつかの料理に使ってみました。
【いかにんじん】
福島の冬の料理としておなじみのいかにんじん。仕上げに椎茸粉を振り入れ、混ぜるとすぐに溶けます。
椎茸粉を入れたものを入れないものを比べると、すぐに違いがわかりました。
椎茸粉を入れたものは、しょっぱさが抑えられ、味に深みが出ます。椎茸が苦手な方も、入れた方がおいしいと答えました。
【漬け物】
漬け物も最後にひと振り。旨みがでて味が一段と美味しくなります。
【卵焼き】
卵に少量の椎茸粉を混ぜるだけで、風味豊かな厚焼き玉子が出来上がり。
【味噌汁】
いつもの味噌汁に、最後にふわっとひと振り。風味が変わります。
味噌を減らしても、椎茸粉を加えることで味に深みが出るので塩分が気になる方におススメです。
【おでん】
煮込んだ最後にひと振り。つゆがおいしくなりました。
いずれも、椎茸の香りというより旨みが増す感じ。さっと溶けて口当たりは変わりません。椎茸の味を楽しむには、塩と椎茸粉を半々で混ぜて椎茸塩に。天ぷらにつけて食べると美味しいです。
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高久さんが西会津町で椎茸を育てて10年。妻香織さんと共に、温度管理などキノコ作りに関するデータを全て取り貯めてきたそうです。そのデータをもとにITのシステムを駆使してマニュアルを作るなど、農業をしやすくすることを目指しています。
富士ソフト企画株式会社は、障がい者の就労支援にも力をいれ従業員160名のうち障がい者は138名。会津営業所では、障がいを持った方が健常者を指導するという新たな形が生まれているそうです。高久さんは椎茸作りを通して命の大切さを伝える活動をしたいと熱く語ってくださいました。
椎茸粉 30g ¥500(税込み¥540)
富士ソフト企画株式会社会津営業所